退職後の手続き健康保険・年金・雇用保険・住民税の切り替え
この記事は、会社を辞めることが決まり、退職後に健康保険や年金の手続きが何か必要なのか分からない20代の人に向けて書いています。
在職中は会社がしてくれていた手続きを、退職後は自分でしなければならない場合があり、期限のあるものもあります。
ここでは、次の会社に間を空けずに入る場合と、間が空く場合に分けて、健康保険、年金、雇用保険、住民税の手続きを順に説明します。期限や条件は、2026年10月17日に各制度の公式ページで確認したものだけを書いています。
退職後の手続きは、次の入社までに間が空くかで変わる
退職日の翌日に次の会社に入社するなど、間を空けずに転職する場合は、健康保険と厚生年金は新しい会社で加入の手続きをしてもらうことになり、自分でする手続きは少なくなります。新しい会社から求められる書類(年金手帳や基礎年金番号通知書、雇用保険被保険者証など)を用意しておきます。
一方、退職から入社までに1日でも間が空く場合や、次の仕事を決めずに辞める場合は、その間の健康保険と年金を自分で手続きする必要があります。
| 手続き | 間を空けずに入社する | 間が空く、次が決まっていない |
|---|---|---|
| 健康保険 | 新しい会社で加入 | 任意継続、国民健康保険、家族の扶養から選んで手続き |
| 年金 | 新しい会社で厚生年金に加入 | 国民年金への切り替え(配偶者の扶養に入る場合は別の手続き) |
| 雇用保険 | 手続きなし | 基本手当を受けたい場合はハローワークで手続き |
| 住民税 | 退職時の会社と相談 | 退職時の会社と相談、自分で納める場合もある |
健康保険 - 任意継続、国民健康保険、家族の扶養
退職後の健康保険は、主に次の3つから選びます。協会けんぽの退職後の健康保険についてでも、この3つが案内されています。
任意継続
在職中に入っていた健康保険に、退職後も個人で入り続ける方法です。協会けんぽの任意継続被保険者となるための要件では、次のように案内されています(2026年10月17日に公式ページで確認)。
- 退職日までに被保険者期間が継続して2か月以上あること
- 退職日の翌日から20日以内に手続きすること(20日目が土日祝日の場合は翌営業日まで)
- 加入できる期間は2年間
- 保険料は、会社が負担していた分がなくなるため、在職中のおよそ2倍になる(上限あり)
勤め先の健康保険が協会けんぽではなく健康保険組合の場合は、条件や手続き先がその組合ごとに決まっています。保険証や会社の案内で、自分がどこに加入しているかを確かめてください。
国民健康保険
住んでいる市区町村の国民健康保険に入る方法です。協会けんぽの案内では、住んでいる市区町村の国民健康保険の担当窓口に尋ねるよう書かれています。保険料の目安や手続きの期限も、市区町村の窓口やサイトで確かめてください。
家族の扶養に入る
家族が会社の健康保険に入っている場合、その被扶養者になれることがあります。収入などの条件があるため、扶養に入れるかどうかは、扶養してもらう家族が加入している健康保険に問い合わせます。
年金 - 国民年金への切り替え
会社員の間は厚生年金に加入しています。退職して次の会社に入るまで間が空く場合は、国民年金への切り替えが必要です。日本年金機構の国民年金に加入するための手続きでは、次のように案内されています(2026年10月17日に公式ページで確認)。
- 期限:退職日の翌日から14日以内
- 提出先:住所地の市区役所または町村役場
- 持っていくもの:基礎年金番号通知書など基礎年金番号が分かるもの、またはマイナンバーカードなど。退職直後の場合は、厚生年金の資格を失った日が分かる書類(離職票など)が必要になることがある
厚生年金に加入している配偶者の扶養に入る場合は、第3号被保険者の手続きになり、配偶者の勤務先を通じて書類を出すと案内されています。退職による失業などで保険料を納めることが難しい場合には、保険料の免除を申請できる特例もあります(日本年金機構の会社を退職したときの国民年金の手続きで確認)。
雇用保険の基本手当 - ハローワークで手続き
退職後、次の仕事を探している間の生活を支える制度として、雇用保険の基本手当があります。ハローワークの基本手当についてでは、主に次のように案内されています(2026年10月17日に公式ページで確認)。
- ハローワークで求職の申込みをし、働く意思と能力があるのに仕事に就けない「失業の状態」にあること
- 原則として、離職の日以前2年間に被保険者期間が通算12か月以上あること(特定受給資格者または特定理由離職者にあたる場合は、離職の日以前1年間に通算6か月以上)
- 受けられる期間は、原則として離職した日の翌日から1年間
ハローワークのよくあるご質問(雇用保険について)によると、離職票の提出と求職の申込みをした日から通算7日間は待期期間で、この間は支給されません。正当な理由のない自己都合で離職した場合は、離職日が令和7年4月1日以降なら、待期期間の後に原則1か月の給付制限があります。その後は原則として4週間に1回、ハローワークで失業の認定を受けます(同ページで2026年10月17日に確認)。
住民税 - 退職の時期で納め方が変わる
住民税は、前の年の所得をもとに決まり、在職中は毎月の給与から差し引かれています。退職すると給与から差し引けなくなるため、残りの税額の納め方を決める必要があります。総務省の個人住民税の案内では、退職時に残りの税額を最後の給与などから一括で差し引く方法と、市区町村から届く納付書で自分で納める方法があり、1月から5月に退職する場合は一括で差し引くのが原則とされています(2026年10月17日に公式ページで確認)。
前の年に働いていた人は、退職した年に収入が少なくても住民税の支払いが続くことがあります。退職の前に、会社の給与の担当者にどの方法になるかを確かめておきます。
退職前に確かめておくこと
手続きを慌てずに進めるために、退職前に次のことを確かめておきます。
- 次の会社の入社日と、退職日との間に空きがあるか
- 会社から受け取る書類(離職票、雇用保険被保険者証、源泉徴収票など)と、届く時期
- 健康保険をどうするか(任意継続の期限は退職日の翌日から20日以内)
- 住民税の残りを一括で差し引くか、自分で納めるか
会社への退職の伝え方は退職の伝え方と退職までの流れで、転職活動の中で退職をいつ伝えるかは転職活動の流れと期間で説明しています。