仕事を辞めるか迷ったら辞めたい理由を書き出して整理する
この記事は、仕事を辞めるか迷っていて、自分の気持ちがまとまらない20代の人に向けて書いています。初めての転職を考えはじめた人や、入社して数年の第二新卒の人を想定しています。辞めるか続けるかを決める前に、迷いを紙の上に出して整理する手順をまとめました。
この記事は、辞めることも、続けることも勧めません。どちらを選ぶにしても、理由が整理されていると、次の一歩が決めやすくなります。
仕事を辞めるか迷うのは、理由が混ざっているから
「辞めたい」という気持ちは、たいてい一つの理由からではなく、いくつかの理由が重なってできています。仕事の内容、人間関係、労働時間、給与、将来への不安。それぞれの重さが違うのに、頭の中では一つの塊になっているため、考えるたびに同じところを回ってしまいます。
迷いをほどく最初の作業は、塊を分けることです。考えるより先に書き出します。
辞めたい理由を書き出す
紙でもスマートフォンのメモでもかまいません。次の手順で書き出します。
- 辞めたいと思った場面を、思い出せるだけ書く(例:月曜の朝、上司との面談のあと、残業が続いた週)
- それぞれの場面で、何がいやだったのかを一行で書く
- 似ている理由をまとめ、3〜5個に絞る
- 絞った理由に、つらさの強い順で番号をつける
書き出すときは、きれいな言葉にしなくてかまいません。「あの会議がいや」「この先ずっと同じ作業なのが怖い」のように、そのままの言葉で書くほうが、あとで見返したときに本当の理由が分かります。
今の職場で変えられること、変えられないことに分ける
理由が並んだら、一つずつ「今の職場で変えられるか」を考えます。表にすると整理しやすくなります。
| 辞めたい理由の例 | 今の職場で変えられる可能性 | 試せること |
|---|---|---|
| 業務量が多く、残業が続く | ある程度変えられることがある | 上司に業務の優先順位を相談する、配分の見直しを頼む |
| 今の部署の仕事が合わない | 会社による | 異動の希望を出せる制度があるか確かめる |
| 特定の人との関係がつらい | 会社による | 上司や人事、社内の相談窓口に相談する |
| 業界や職種そのものに興味が持てない | 変えにくい | どんな仕事なら続けられそうか、書き出してみる |
| 会社の給与の仕組みや働き方の方針が合わない | 変えにくい | 求人票で、自分が重視する条件を確かめる |
「変えられる」に入った理由は、転職の前に一度試す価値があります。相談しても変わらなかったという事実は、のちに転職を決めるときの理由にもなります。
「変えにくい」に入った理由が、つらさの上位に並んでいる場合は、転職を考える理由がはっきりしてきたと言えます。
転職で解決すること、解決しないこと
転職は、職場という環境を変える手段です。環境が原因の悩みには効きやすく、そうでない悩みには効きにくい面があります。
| 転職で変わりやすいこと | 転職だけでは変わりにくいこと |
|---|---|
| 業界、職種、仕事の内容 | 何をしたいのか分からないという迷い |
| 勤務時間、休日、勤務地などの条件 | どの職場にも一定の人間関係があること |
| 会社の評価や給与の仕組み | 入社してすぐは、仕事を覚える負担があること |
| 一緒に働く人 | 疲れがたまり、心や体が弱っている状態 |
右側の列に心当たりがある場合は、転職活動と並行して、自分が何を大事にしたいのかを整理しておくと、次の職場選びで同じ悩みをくり返しにくくなります。転職活動の全体の順番は、転職活動の流れと期間にまとめています。
心や体の不調が先にあるときは、休むことと相談が先
眠れない日が続く、食欲がない、朝になると体が動かない、仕事のことを考えると涙が出る。こうした状態があるときは、辞めるかどうかを決めるより先に、休むことと相談することを優先してください。弱っているときは、判断そのものが難しくなるからです。
- 体や心の不調が続くときは、医療機関を受診する
- 働く人の心の悩みは、厚生労働省の働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」で相談先を探せる。電話、SNS、メールの相談窓口が案内されている(こころの耳電話相談は、働く人やその家族などが対象)
- 職場のいじめ、嫌がらせ、パワーハラスメント、解雇などの労働問題は、厚生労働省の「総合労働相談コーナー」に無料で相談できる。都道府県労働局や労働基準監督署に置かれ、予約は不要とされている
上記の窓口と内容は、2026年10月17日に公式ページで確認しました。受付の時間や方法は変わることがあるため、利用する前に各ページで確かめてください。
整理できたら、次にやること
理由を書き出し、変えられること・変えられないことに分けたら、次のどれかに進みます。
- 変えられる理由が多い:上司や人事に相談し、一定の期間ようすを見る
- 変えにくい理由が多い:在職中に情報収集から始める(転職活動の流れと期間)
- 入社して数年以内で、経験の浅さが不安:第二新卒とはで、見られやすい点と準備を確かめる
- 一人で考えるのが難しい:転職エージェントに相談する方法もある(転職エージェントはなぜ無料なのか)
相談したからといって、すぐに転職しなければならないわけではありません。迷いを整理する材料を集める段階として使うことができます。