転職エージェントの使い方

転職エージェントはなぜ無料なのか費用の仕組みと許可の確かめ方

公開 2026年10月17日文・はじめての転職ノート 編集部

この記事は、初めての転職で転職エージェントを使おうか考えている20代の人に向けて書いています。「相談も求人の紹介も無料なのはなぜか」「あとでお金を請求されないか」「信頼できる会社かどうかをどう見分けるか」という不安に答えます。法律と厚生労働省の公式な情報をもとに、費用の仕組みと確かめ方を整理しました。

転職エージェントは「職業紹介事業」にあたる

転職エージェントは、法律の言葉では職業紹介事業にあたります。職業安定法第4条では、職業紹介を「求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における雇用関係の成立をあつせんすること」と定めています。

つまり、仕事を探す人(求職者)と、人を採用したい企業(求人者)の両方から申し込みを受け、採用が決まるように間に入る仕事です。手数料を受け取って行う職業紹介は、法律上「有料の職業紹介」と呼ばれます。

出典:職業安定法(e-Gov法令検索)(2026年10月17日に公式ページで確認)

転職エージェントが無料なのは、採用する企業が手数料を払うから

転職エージェントを求職者が無料で使えるのは、採用する企業(求人者)が職業紹介事業者に手数料を支払う仕組みになっているためです。

厚生労働省のリーフレット「民間人材サービス事業者を利用する求職者の皆さまへ」では、職業紹介事業者には求人者が利用料金を支払う有料のものと無料で利用できるものがあり、基本的に求職者はどちらも無料で利用できると説明されています。また、職業紹介事業は国による許可制で、手数料の額なども国に届け出ることになっていると示されています(2026年10月17日に公式ページで確認)。

立場転職エージェントとの関係お金の流れ
求職者(あなた)登録し、求人の紹介や応募の手伝いを受ける原則として支払わない
求人者(採用する企業)求人を申し込み、紹介を受けた人を選考する職業紹介事業者に手数料を支払う
職業紹介事業者(転職エージェント)両者の間に入り、採用が決まるように調整する企業から手数料を受け取る
転職エージェントの収入は、主に求人を出す企業から支払われる手数料です。この仕組みを知っておくと、担当者の提案を落ち着いて受け止めやすくなります。

職業安定法では、求職者からの手数料は原則として受け取れない

職業安定法第32条の3第2項は、有料職業紹介事業者は求職者からは手数料を徴収してはならないと定めています。ただし、求職者の利益のために必要と認められるときとして厚生労働省令で定める場合は、例外として手数料を受け取ることができるとされています。

例外は、特定の職業などに限られています。厚生労働省の石川労働局の「職業紹介事業の概要」では、芸能家やモデル、一定の年収を超える経営管理者や科学技術者などの場合が挙げられています。20代で初めての転職をする多くの人にとっては、求職者が手数料を払わないのが基本の形だと考えてよいでしょう。

出典:職業安定法第32条の3(e-Gov法令検索)、石川労働局「職業紹介事業の概要」(どちらも2026年10月17日に公式ページで確認)

職業紹介とは別に、有料の講座などを案内されることがあります。申し込む前に、それが職業紹介の条件になっていないか、料金と内容を書面で確かめてください。分からないときは、都道府県労働局の需給調整事業の担当に問い合わせることができます。

厚生労働大臣の許可と、許可番号の確かめ方

職業安定法第30条では、有料の職業紹介事業を行おうとする者は、厚生労働大臣の許可を受けなければならないと定めています。許可を受けた事業者には許可番号があり、公式サイトの会社概要などに許可番号を載せている事業者もあります。

許可を受けているかどうかは、厚生労働省職業安定局の「人材サービス総合サイト」で確かめられます。確かめる手順は次のとおりです。

  1. 使おうとしている転職エージェントの公式サイトで、運営会社名と許可番号を探す
  2. 人材サービス総合サイトを開き、職業紹介事業の検索から、許可番号か事業主の名称で検索する
  3. 表示された事業主の名称や所在地が、公式サイトの内容と合っているかを見る

前述の厚生労働省のリーフレットでは、人材サービス総合サイトで、職業紹介事業者ごとに次の情報を確認できると案内されています(2026年10月17日に公式ページで確認)。

  • その事業者の紹介により就職した人の数
  • そのうち、6か月以内に離職した人の数
  • 手数料に関する事項(手数料率の実績、手数料表)
  • 返戻金制度(手数料を企業に返金する制度)の有無や内容

リーフレットでは、早期に離職した人の数は職種や業界によって事情が異なるため、参考情報の一つとして見るよう書かれています。

転職エージェントが守るルールも知っておく

同じリーフレットでは、職業紹介事業者が求職者に対して守るルールとして、次のような点が挙げられています。

  • 求職者と最初に接触する時点までに、業務内容などの労働条件を書面やメールなどで明示する
  • 求人者が職業紹介事業者に支払う手数料に関する事項を、求職者に明示する
  • お祝い金などの金銭を提供して、サービスの利用を勧めることはできない
  • 就職先を紹介した職業紹介事業者は、無期雇用で就職した人に対して、2年間は転職を勧めることができない

こうしたルールを知っておくと、説明が足りないと感じたときに、何を確かめればよいかが分かります。

仕組みを知ったうえで、転職エージェントを使う

転職エージェントは、企業からの手数料で成り立つ仕組みです。だからこそ、紹介された求人を受けるかどうか、応募するかどうかは、自分の転職の軸に照らして自分で決めてかまいません。

転職サイトとの違いは転職エージェントと転職サイトの違い、初めて面談するときの準備は転職エージェントの初回面談の準備と聞くこと、どの会社を選ぶかの考え方は転職エージェントの選び方で説明しています。

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